2006年06月20日

鴨川ホルモー

鴨川ホルモー

【小説】鴨川ホルモー
著:万城目 学 出版:産業編集センター
4回ボイルドエッグズ新人賞受賞作

葵祭の帰り道に渡されたビラがきっかけで京大青竜会というサークルに入った安倍。
そこではオニを使役し戦わせる「ホルモー」なるものが行われていた。
けれどホルモーが何を意味するのかは誰も知らない。




※以下ネタバレ



表紙からして真面目なお話かと思えばナニコレ、超面白い!
前回受賞した「コスチューム!」も一風変わったお話で楽しめましたが
今回のもいいです。マイナーなとこだけど地味に良作があります。
タイトルからして不思議度満点「鴨川ホルモー」、
この作品を嫌いっていう人はまずいないんじゃないかな?

ごく普通の京大新入生(ただし二浪)の安倍が葵祭のエキストラに
参加した帰り、神社の境内で一枚のビラを渡されます。
京大青竜会というサークルの新勧コンパが近々あるので
参加して欲しい、とのありふれた内容。
けれど怪しいのはそこが具体的に何をするサークルなのか
書かれていないことと、何故安倍を京大生だと、それも一回生だと見抜いたのか。

分からないまま阿部はコンパに参加し、そこで美しい鼻を持つ同期に惚れます。
彼女に会うためその後も例会に出続ける安倍。
怪しさ満点な青竜会にも関わらず結局10人の一回生が残ります。
そして祇園祭の宵山。安倍たち一回生はホルモーについて知らされるのです。
京大の他、同志社・立命館・京産大と4つのグループにわかれ行われる
オニを使役する戦いについて。偶然か、それとも予定調和か。
ホルモーに参加する1グループの人数は10人だったのでした――。



冒頭の流れをもうちょい詳しく書くとこんな感じですかね。
舞台は京都。オニの存在。ホルモーとは何か。恋は成就するのか。
魅力的な要素満載だと思いませんか?

書き忘れてましたがSHI-NOの舞台は大阪でした。
そしてこっちは京都。どちらも聞きなれた地名や言葉がよく出てきます。
知ってる場所だと地理も想像しやすくていいですねー。
まるで自分がそこに立ってるようにイメージできる。
「おけいはん」という言葉が出てきた時はさすがに吹いてしまいました。
他にも(´゚c_,゚` ) プッとなるシーンが多くて油断なりません。
意外と笑い成分も多めに含まれております。
重すぎず、軽すぎず、難しすぎず。ちょうどいいバランスを保ってる。
それに文章力も素晴らしい。マジでこれがデビュー作ですかー。

伏線も上手に張られ、かつ回収されとるんですわ、これが。
安倍の名前ネタなんて思わずニヤリとしちゃいますよ。
京都で安倍と言ったらあのお方。ね。
と言っても主人公の安倍が、あのお方の末裔とかではないんだけど。

ホルモーが何を指すのか気になると思いますが
それは小説を読んで下さい、ぜひ!!!

オニは怖くないです。キュート☆
グロテスクな描写が苦手な人でも安心して戦闘シーン読めますよ。
戦うのはオニたちで、攻撃受けても血は出ないので。

終盤、凡ちゃんがおいしいところをかっさらってくれましたが……。
私的にお気に入りキャラは高村。帰国子女で変わり者。
凡ちゃんとは違う、芸人的においしいところは彼が担当です。
意外とナイーブなところも面白い。でも努力家で深く考える子だわねぇ。
日本人でありながらアメリカ育ちで、日本人としてのアイデンティティに
悩み苦しむ姿は見ていて切ない。
最終的には答えを考え見つけ出す強さも持っててスゴイ。



久しぶりに本読みたいけど特に読みたいタイトルがあるわけでもないあなたへ。
オススメです。
posted by おじょう at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画・その他本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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