
【ラノベ】空ノ鐘の響く惑星で
著:渡瀬草一郎 出版:メディアワークス
深夜になると御柱に若い女の姿が浮かぶ――
真相を確かめるため、第4王子であるが故に王宮では肩身の狭いフェリオは
神殿の奥にある御柱へと向かう。御柱から現われたのは”来訪者”。
似ているようで異なる異世界から来た少女にフェリオは惹かれていく。
しかし御柱は新たな来訪者を招き、運命の火種はフェリオにも降り注ぐことに……。
※以下ネタバレ
久しぶりの渡瀬さん。陰陽師以来です。
今回は今までの渡瀬さん作品とちょっと変わっていて、
中世ヨーロッパのような異世界が舞台。
さらにそこにはもう一つ別の世界もあるようで服や文化なども異なります。
話はSF、ファンタジー、戦記もの、歴史もの。
それらを混ぜた感じでしょうか。時間をかけて練っただけあり奥が深いです。
たまにこういうどっしり構えた作品も読みたいなー、ってことで
ずっと気になっていた空鐘をチョイス。
毎回思うけどどうしてこうも渡瀬さんの文章は安定してるんだろ。
登場人物も多く、そのため視点の切り替えも主要キャラ分あるんですが、
それでも視点はぶれていないし、心理描写も丁寧に描かれています。
長編を意識したもので1巻は序章と捉えた方がいいですね。
だからテンポが緩いのは仕方ないかも。
ラストのどんでん返しまでは少し退屈に思えました。
渡瀬さんの作品に限っては読者に媚びるような
あまりに分かりやすい「萌え」は見たくなかったので
ほっぺペロペロ(笑)は不要だったかな。
ウルクとの再会シーンは良かったです!
現在10巻まで出ているのでシリーズこれから読むにしても
ちょっとずつ消化していこうと思います。